近年、20〜30代を中心にサラリーマンを辞めて農業を始める人が増えています。
自由な働き方や理想の田舎暮らしができるのが農業の魅力です。
しかし、農業は栽培技術や経営スキルなどが問われる仕事であるため、脱サラに挑戦し失敗や後悔する人もいます。
そこでこの記事では、脱サラ農業の失敗体験談や後悔しないための農業開業について紹介します。
- 脱サラ農業は本当に儲かる?
- 脱サラ農業の失敗体験談
- 脱サラ農業に失敗しないためのポイント
- 脱サラ農業成功体験談
- 脱サラ農業で失敗する人の特徴
この記事を読んで、脱サラ農業を成功させる参考にしてください。
脱サラ農業は本当に儲かる?
脱サラ農業をして儲けるためのポイントや注意点を3つ紹介します。
- 作物に左右される
- 設備投資を抑える
- 人件費を抑える工夫
脱サラ農業で儲けるためには、さまざまな準備や知識が必要です。
脱サラ農業を始める前に、ポイントや注意点をしっかり押さえましょう。
作物に左右される
作物によって収入は大きく左右されます。
農業を始める前に、栽培する作物をある程度絞っておくのが重要です。
作物を絞り込むと収穫時期や収穫量、販売価格の見通しを立てられます。
そのため、収益計画が考えやすくなるのが大きなメリットです。
また、農地の湿度や日当たりなどによって栽培に適した作物は異なります。
自分の農地で育てやすく収益が出やすい作物を調べておくとよいでしょう。
設備投資を抑える
脱サラして農業を始める時には、設備投資を抑えるのが重要です。
農業を始める際には、農地や施設、農機、農具など多大な費用が掛かるためです。
初期費用として最もかかるのが農機や施設などの設備投資です。
2017年3月に一般社団法人全国農業会議所全国新規就農相談センターが発表した報告書によると、就農1年目に新規参入者が要した営業面の費用の平均は569万円で、うち機械・施設の費用が411万円、種苗・肥料・燃料等の費用が158万円でした。(参考:新規就農者の就農実態に関する調査結果)
どの作物を育てるにしても、初期の設備費用に多大な費用が掛かります。そのため、設備費用を抑えることが赤字を防ぐポイントです。
人件費を抑える工夫
収益を出すためには人件費を抑える工夫が必要です。
人件費を抑えるためには家族や友人に協力してもらうと良いでしょう。
特に、人を雇用しない家族経営であればより人件費がかかりません。
また、農業ボランティアやインターンを募集するのもおすすめです。
農業に興味のある人や経験を積みたい人に、農作業や生活の手伝いをしてもらいます。
報酬は食事や宿泊などの提供で済む場合が多いため、人件費を節約できるでしょう。
人件費を抑える工夫は、農業の収益性を高めるために重要です。
しかし、人件費を抑えすぎると、自分や他人の健康や安全を損なう可能性があります。適度なバランスを考えて雇用しましょう。
脱サラ農業の失敗体験談
脱サラ農業をするうえで失敗した体験談もいくつかあります。
- 田舎の近所付き合い方がうまくいかない
- 設備投資を抑える
- 知識不足で作物が育たない
脱サラして農業を始めようとしてもうまくいかない人もいます。
失敗体験談を読んで、同じ失敗をしないよう注意してください。
田舎の近所付き合い方がうまくいかない
脱サラ農業をするうえで、田舎付き合いがうまくいかなかった例を3つ紹介します。
- 【地域の風習やルールに従わなかった】田舎では、風習やルールが厳しく決められている。地域によっては、祭りや行事に参加したり、周りの農家の田植えを手伝ったりしなければならない。これらに従わない場合、地域の人から反感を買う場合がある。
- 【自分の考えややり方を押し通した】農業の方法や生活の仕方が伝統的に決まっている地域がある。農薬を使わなかったり、収穫物を分け合ったりしなければならない。これらを批判すると、地域の人から反発を受けてしまう。
- 【人付き合いが苦手だった】人口が少ない田舎では、ほとんどの人が顔見知り。そのため、積極的に挨拶や会話をしたり、助け合ったりする必要がある。これらが苦手だと、地域の人から孤立してしまう。
田舎付き合いを成功させるためには時間をかけて信頼関係を築く必要があります。
設備投資を抑える
設備投資を抑えすぎて脱サラ農業に失敗した例を2例紹介します。
- 【トマト栽培で失敗した例】トマトは高温多湿に弱く、病気や害虫にかかりやすい作物。設備投資を抑えたために、ハウスや防除機器を導入できず、トマトの品質が低下し、販売できなくなってしまった。
- 【米作りで失敗した例】田植えや稲刈りは機械に任せるのが一般的。設備投資を抑えたために、機械を借りられず、手作業で行った。その結果、体力的にも精神的にも疲弊した。
設備投資を抑えすぎると脱サラ農業に失敗するため注意しましょう。
知識不足で作物が育たない
知識不足で作物が育たない例を2つ紹介します。
- 【土壌や気候に合わない作物を選択してしまった】土地に適さない作物を栽培すると、作物が育たず、収穫量は減少。例えば、キャベツを温暖な機構の土地で栽培しようとしても土地に適さない作物のため、育たない。
- 【適切な管理や手入れをしなかった】作物に応じて適切な管理や手入れをしなければならない。例えば、適切な水やりのタイミングや量を知らずに行うと、作物が枯れてしまう。
農業の専門家からアドバイスをもらい、知識を身につけることが重要です。
脱サラ農業で失敗しないためのポイント
脱サラ農業で失敗しないためのポイントは3つあります。
- 家族の協力を得る
- 自信がない人は1シーズンでも就労してみる
- 全国新規就農相談センターに相談してみる
脱サラ農業で失敗すると、後戻りが難しいです。
脱サラ農業を始める時は、失敗しないためのポイントをしっかり押さえ、覚悟を決めた上で始めましょう。
家族の協力を得る
脱サラ農業で失敗しないためには、家族の協力を得るのが重要なポイントです。
農業は、一人で行うには大変な仕事です。
特に、脱サラ農業では、農業の知識や経験が不足していることが多いため、さまざまな困難に直面するでしょう。
その際に、家族が農業に対する理解をしてくれると、心強く仕事を続けられます。
また、家族からのアドバイスや意見を参考にできます。
家族は、自分とは違った視点や知識を持っています。
自分では気づかなかった改善点を指摘してくれるでしょう。
自信がない人は1シーズンでも就労してみる
自信がない人は1シーズンでも就労してみるのがおすすめです。
農家で就労してみると、農業の現場や仕事内容を体験できます。
1シーズンでも就労してみると、農業の現場や仕事内容を体験でき、農業に対する理解を深められるでしょう。
また、農業の技術やノウハウを学べるのもメリットです。
技術やノウハウを学ぶことで、農業の成果や収入の向上につながるでしょう。
しかし、1シーズンでも就労するためには、就労先を探したり、就労期間を調整したりする必要があります。
なかなか会社の理解を得られない場合もあるため注意してください。
全国新規就農相談センターに相談してみる
全国新規就農相談センターは、農業を始めたいと思っている人のための情報や相談窓口を提供している組織です。
農業を始めるには、農地の取得や経営計画、技術や資金など、さまざまな課題があります。
全国新規就農相談センターでは、これらの課題に対して、専門的な知識や経験を持つ相談員がアドバイスや支援をしてくれます。
また、就農に関するセミナーやイベント、支援制度などの情報も提供しているのも特徴です。
ぜひお近くの都道府県新規就農相談センターや全国新規就農相談センターに問い合わせてみてください。
脱サラ農業成功体験談
脱サラ農業の成功体験談もいくつかご紹介します。
- イチゴ狩り営業で人件費削減
- 自動化で管理が楽に
- 人間関係のストレスから解放されて収入UP
脱サラ農業は、会社員とは異なり、自分次第で収入を増やせたり働き方を変えられるのが大きな特徴です。
また、自分で試行錯誤し決断できるため、やりがいも感じられるでしょう。
ぜひ、成功体験談を読んで、将来をイメージする参考にしてください。
イチゴ狩り営業で人件費削減
イチゴ狩りを営業し、人件費を削減して大きく収入を増やした農家を紹介します。
イチゴ狩りは、お客様自身がイチゴを摘み取るため、収穫作業にかかる人件費の節約ができます。イチゴ狩りの料金は、イチゴの市場価格よりも高く設定されている場合が多いため、収入を増やせるのもポイントです。
また、イチゴ狩りでは、イチゴの品質や形状にこだわる必要がありません。そのため、選別や包装作業にかかる人件費も省けます。さらに、イチゴ狩りのお客様は、イチゴの新鮮さや甘さを重視するため、農薬や化学肥料の使用量を減らせるメリットもあります。
イチゴ狩り営業は、人件費が削減できるだけでなく、収入を増やせるのがメリットです。
自動化で管理が楽に
農業を自動化し管理が楽になったことで成功した体験談を2つ紹介します。
- 施設園芸の自動化システムを導入し、ハウス内の温度や湿度、水や肥料の管理をコンピュータで行う。作業時間や人件費を削減し、品質や収量を向上させられた。
- ドローンやAIを活用して、作物の状態や病害虫の発生を把握し、適切な対策を行う。労力や農薬の使用量を減らし、環境にも配慮した農業を実現。
自動化には、新たな価値や魅力を創出する可能性もあります。
人間関係のストレスから解放されて収入UP
人間関係のストレスから解放されて収入UPした体験談を3つ紹介します。
- 会社員時代に比べて、自分のペースで仕事ができるようになり、上司や同僚との人間関係に悩まなくてよくなった。また、農業に関する補助金や給付金を活用したり、農産物の加工や販売を工夫したりして、収入を増やせた。
- 農業を始める前は、毎日残業や出張で家族との時間が少なく、ストレスが溜まっていた。しかし、農業を始めてからは、家族と一緒に作業をしたり、地域の人たちと交流したりして、心身ともに健康になった。収入も安定している。
- 農業は自分の好きなことを仕事にできるため、やりがいや充実感がある。人間関係のストレスも少なく、自然と触れ合いリフレッシュできる。収入は農作物の売れ行きに左右されるが、農業経営のノウハウを学んだり、インターネットを活用したりして、工夫している。
脱サラ農業で人間関係のストレスから解放されて収入UPする人もいますが、農業にもストレスはありますし、収入が不安定な時期もあります。
脱サラ農業をする場合は十分な準備が必要です。
脱サラ農業で失敗する人の特徴
脱サラ農業で失敗する人の特徴は大きく分けて3つあります。
- 一人でやろうとする
- 資金・作業計画がズボラ
- 人間関係が嫌で脱サラ農業開業をした
農業経営が軌道にのるまでは、労力と時間がかかります。
一人でやろうとしたり今後の計画がズボラだったりすると脱サラ農業に失敗してしまいます。
周囲と相談し、今後の計画をしっかり立てて脱サラ農業を成功させましょう。
一人でやろうとする
何でも一人でやろうとする人は脱サラ農業に失敗してしまいます。
農業は専門的な知識や技術が必要な仕事です。
一人でやろうとすると、分からないことを誰にも相談できずに精神的にも身体的にも苦労してしまいます。
また、農業は地域の人たちとの関係が重要です。
一人でやろうとすると、地域の人たちとのコミュニケーションが不足し、信頼関係が築けません。
また、農機具の共有や作業の手伝い、農産物の販売先の紹介などの地域の人たちからのサポートを受けられない可能性もあります。
一人でやろうとする人は、農業における知識や技術、体力や精神力、人間関係などさまざまな面で苦労する可能性が高いため、失敗しやすいでしょう。
資金・作業計画がズボラ
資金・作業計画がズボラな人も脱サラ農業に失敗しやすいです。
農業は農地や農機具、種や苗、肥料や農薬など、多額の資金が必要です。
資金計画がズボラな人は、農業に必要なお金を用意できずに困ったり、農業から得られる収入に見合わない出費をして赤字になったりしてしまうでしょう。
農業は作業計画が重要です。
作業計画がズボラな人は、作業の優先順位やスケジュールを決められずに遅れたり、無駄な労力を使ったりしてしまいます。
資金・作業計画がズボラな人は、農業において資金や収入、作業や効率など、さまざまな面で問題に直面する可能性が高いため、失敗しやすいと言えるでしょう。
人間関係が嫌で脱サラ農業開業をした
人間関係が嫌で農業開業をした人も脱サラ農業で失敗しやすいので注意が必要です。
農業で起業すると、農協や行政、取引先や消費者など、さまざまな人と関わらなければなりません。
また、農業は市場や消費者のニーズに応える必要があります。
しかし、人間関係が嫌だからといって、農業で起業する人は、自分の好きなことだけをやろうとしてしまう人が多いです。
人間関係が嫌で脱サラ農業開業を始めた人は、人間関係や自己責任など、さまざまな面で誤った判断をしてしまう可能性が高いでしょう。
【まとめ】脱サラ農業する前にプロへ相談
脱サラ農業をする前にプロへ相談するメリットは、以下の2つです。
- 【農業の基礎知識や技術を学べる】プロからのアドバイスや指導を受け、農業に必要な知識や技術を身につけられます。
- 【農業に関する補助金や支援制度を利用できる】脱サラ農業を始めるには、資金や設備、土地などの準備が必要です。プロからの相談を通じて、農業に関する補助金や支援制度の存在や申請方法を知ることができます。
相談するプロは、信頼できる人や経験豊富な人を選を選びましょう。
また、高収益性と高需要性を併せ持っており、脱サラ農業におすすめなのが「イチゴ農業ビジネス」です。
イチゴは、市場出荷のほか、直売やイチゴ狩りなどで販路を広げられます。
また、イチゴは年間を通して栽培できるため、安定した収入を得られるのが特徴です。
イチゴ農業ビジネスを成功させるには、イチゴの品種や栽培方法の選択、施設や設備の整備、資金調達や経営計画の作成、市場調査や競合分析などさまざまな準備が必要です。
椿産業では、儲かるイチゴ農業ビジネスを経営するために必要なポイントやノウハウを紹介します。イチゴ農業ビジネスに興味のある方は、ぜひ椿産業にご相談ください。