「脱サラで起業したい」と考える方が増えてきましたが、「失敗したらどうしよう」となかなか踏み出せない方もいます。
脱サラの起業で成功させるためには、成功しやすい職種を選ぶことが重要です。
この記事では、脱サラで成功するためのおすすめの職種を紹介しています。
脱サラして起業を成功させるコツ
脱サラ後の起業を行う場合、事前の準備が非常に大切です。
準備の差で起業後の成功や失敗を大きく分けてしまう可能性もあります。
ここからは、脱サラをして起業をした後に、成功させられるコツを解説していきます。
情報収集を念入りに行う
脱サラして起業を成功させるためには、起業する分野に対してしっかりと情報収集をしっかりと行いましょう。
情報の整理や分析をしておくと、状況に対して適切な経営判断ができるからです。
起業後の立場は「経営する側」となるため、仕事の全体を把握しなければなりません。
最新の情報・トレンドの把握は、常に行っておきましょう。
副業または、兼業からはじめる
起業は、脱サラしてからスタートすることはおすすめできません。
まずは、副業または兼業から始めることをおすすめします。
前もって分野に対する経験・知識・情報・仕組みを把握しておけるからです。
また、副業や兼業の時点で、自分に適性があるのかも判断できます。
副業や兼業の間に自分のブランディングを確立させておくと、起業後の案件獲得や交渉などが有利にできるでしょう。
余裕があっても借入は行っておく
起業を決定した段階で、資金の借入を検討もしくは行っておきましょう。
起業する業種などにもよりますが、約300万円〜500万円の借入を行っておくと安心です。
借入の用途は自由ですが、主に起業資金であったり起業に軌道に乗るまでの生活費であったり、もしもの備えとしておきましょう。
起業して数年経つと貸してくれないケースがある
起業前に借入を行っておくのは「数年後に借入をしたい」と思っても、金融機関から借入ができない可能性があるからです。
金融機関からの借入時には、融資の審査を受ける必要があります。
融資の審査では「返済をきちんとできる人物か」が重要視されるため、起業がうまくいっていない状況であると借入は困難です。
また、融資額にも影響されることから、できる限り起業前に借入を行っておくと起業後の資金に困った場合に対応できます。
SNSで定期的に情報発信
起業の成功のコツの一つでもある情報発信は、販促・マーケティングにおいてとても大切です。
大手の企業でも、TwitterやInstagramなどのSNSツールで、情報発信をしています。
ネット社会と呼ばれる時代の今、誰もがSNSをチェックするようになりました。
脱サラ後の起業で成功するためには、顧客が途絶えないように売り込み・探し続けることは大切です。
ブログやSNSでの定期的な情報発信は、将来的な顧客を育てたり獲得したりできます。
家族の協力
脱サラして起業した後は、家族からの理解・フォローが必要になる場合もあります。
事業が軌道に乗るまでは業務に専念するため、生活が疎かになる可能性があるからです。
他にも、資金繰りなどの自分の力だけでは難しい事柄も、家族へ助けを求めることもあるでしょう。
家族に協力を求める際は、脱サラして起業するだけではなく、起業後の計画もきちんと伝えることが大切です。
脱サラ後の成功率が高い職種
脱サラ後の成功率を上げる職種を紹介します。
成功するか否かは個人差もありますが、比較的収入が安定しやすい職種もあります。
全6つを紹介するので、自身に合っているか検討してみましょう。
農業・漁業
起業をする方の中には、農業や漁業を始める方も多くいます。
働いているときに家庭菜園を始めたり釣りを楽しんだりして、農法や漁業での利益を生む可能性を見つけられるからです。
今では、地方へ移住して農業や漁業を始める30代〜40代は多くいます。
また、新規就農者などへのサポートを行う企業や支援体制が整っているため、不安も少なく始められて利益もしっかりと出せるでしょう。
ネット販売
ネット販売は、顧客のニーズに合わせた物を販売することで、しっかりとした収入を得られます。
また、個人が始める際には初期費用を抑えつつ、ネットでの集客力がカギとなるのです。
コンセプトをしっかりと決めた後に、ホームページをプロに依頼して顧客の流動を促すこともできるでしょう。
フランチャイズ
フランチャイズとは、ロイヤリティの支払いを行って本社もしくは本部と呼ばれるフランチャイズから商標などの使用権・ビジネスのノウハウを提供してもらう方法です。
フランチャイズを行う前は研修を受けられるため、ノウハウを学びつつ経営に関する相談もできます。
フランチャイズで勤めた後に、独立することも可能です。
運送業
運送業は、常に需要が求められているため、仕事がなくなる心配がほとんどありません。
ただし、資金面や使用するトラック、営業所・駐車場の場所など、起業前にしっかりと準備する必要があります。
しかし、運送業は将来性が高い職種であるため、運送業許可証を取得すれば社会的信用が高くなり、融資を受けやすいメリットがあります。
ITエンジニア
ITエンジニアは、起業やフリーランスの代表的な職種でもあります。
一人で案件を受注したり、エンジニアのチームを組んでプロジェクトに取り組んだりもできるからです。
また、ITエンジニアは、豊富な専門分野として高い知識を持っているため、報酬単価が高い傾向にあります。
まずは副業もしくは兼業からスタートする方も多いです。
不動産業
不動産業は、売買・仲介・賃貸と大きく分けて三つあります。
所有するワンルームを賃貸として貸し出せば、定期的に賃料を得られるのです。
家だけではなく、駐車場やビルなどを取り扱うなど、不動産業は土地の数が多ければ継続的に安定した収入を得られます。
脱サラ後のリスクが高い職種
脱サラ後の起業する分野で、リスクが高い職種を選んでしまうと、長続きはしない上に借金を抱えかねません。
失敗を回避できるよう、リスクが高い職種を紹介していきます。
飲食業・宿泊業
飲食業や宿泊業は、開業資金が高いだけではなく、使用する食材の価格も変動するなど不安定要素が多くあります。
費用を抑えたいからといって、食器や食材の使い回しなどを行うと食中毒を引き起こしかねません。
また、お客さんの中には食物アレルギーを持っている方もいるため、アレルギーに関する知識だけではなく、特定食品への表示が義務化されています。
宿泊業では、公衆浴場法に基づいて利用許可を得なければいけません。
ネット販売
スマホ1台で稼ぐこともできますが、販売する商品の準備費用や在庫管理の費用に大きな額を投資する場合もあります。
また、オープンしてすぐに顧客が購入するわけではないため、収入を得るまでは長い時間がかかるでしょう。
娯楽業
娯楽業は、消費者の行動に大きく関わってきます。
生活に密着しているため、消費者から需要がなくなれば廃業せざるをえません。
また、似た業種の入れ替わりも激しいため、常に新しいアイデアで消費者の興味を引く必要があります。
脱サラするメリット
起業する大変さを抱えながらも、脱サラをして良かったと思える方も多いです。
ここからは、脱サラをして得られるメリットを解説していきましょう。
時間や人間関係のストレスから解放
起業後は、比較的自由な生活を送れます。
働く時間・休日・仕事量などは、自分のペースや都合に合わせて働けるからです。
サラリーマンとは違う働き方なので、家族や友人と過ごす時間を増やすこともできます。
やった分だけお金になる
月給制のサラリーマンではなく「経営者」「事業主」の立ち位置となるため、収入に上限がありません。
やった分の努力が収入になります。
サラリーマンの場合、稼ぐ額が多くなると社会保険料が上がり、手取りが少なく感じてしまうでしょう。
起業後であれば、自分の稼ぎたい分だけ稼げます。
達成感がある
脱サラをして起業すると、業務に関する全てを自分で行います。
業務も事務作業も行うので負担は大きくなりますが、その分の達成感も大きいです。
達成感や充実感は、次の仕事に対しても「また頑張ろう」と思える、モチベーションにも繋がります。
脱サラのデメリット
脱サラ後は、リスクを抱えるだけではなくデメリットも存在あります。
自由な働き方に夢を見て脱サラする人も多いですが、実際にはサラリーマンとして雇われているメリットも多くあるのです。
そのため、脱サラする前には、デメリット部分について理解しておく必要があります。
ここでは、脱サラ後の起業にあるデメリットを紹介していきます。
補償がない
自営業・個人事業主は社会保険や雇用保険への加入が原則できません。
代わりに国民健康保険と国民年金へ加入します。
国民健康保険は、世帯の人数分の保険料を支払う必要があります。
また、社会保険とは違い、扶養の考えがありません。
業務において、病気やケガをした場合の労災保険も使えないなど、補償がないのです。
収入が安定しない
起業後は、収入の上限はありませんが、収入が不安定にもなります。
基本的に、自分で営業をかけて仕事をとってくる必要があるからです。
しかし、取引先によっては渡せる仕事がなかったり、報酬が前回よりも安くなっていたりするなど、様々な事情が絡んでくる場合もあります。
また、報酬の支払いも1〜2ヵ月後である可能性もあるため、収入は安定しません。
起業した当初は経理、顧客対応全て自分
起業後は、スタート時は全ての業務を自分で対応します。
雇用されているサラリーマンは、何かあれば会社が責任を持ってくれているでしょう。
しかし、起業後は顧客との連絡や帳簿をつける経理作業など、全て自分で行わなければいけません。
また、仕事上のミスや謝罪も自分です。
細かな部分の対応まで把握しておく必要があります。
脱サラ起業で失敗しやすい人の特徴
脱サラをした後の起業で、「想像と違う」と現実と理想の違いを感じる方もいます。
事前に情報収集を行わなかったり経験を積まなかったりして、脱サラ後の起業で見えてくる部分に対して嫌気が差してしまうのです。
このような失敗をしてしまう一つの理由として、そもそも脱サラが向いていなかった可能性があります。
どのような人が脱サラに向いていないのか、以下で解説します。
会社員が嫌で脱サラ
就業時間や残業時間に給料が見合っていない、上司との関係が良くないなどの理由で会社員が嫌で脱サラすると、長くは続きません。
なぜなら、起業後は自分が経営する立場になるからです。
働き方は自由ですが、安定した収入や補償がないことを知って起業を辞めてしまう方もいます。
また、「なんとなく」で始めた会社員が起業すると長続きしません。
目標がないことから行動力がないからです。
ただ会社員が嫌だという理由で脱サラをしてしまうと、大きな負債を抱えかねないでしょう。
会社員感覚で仕事をする
サラリーマンの時は、与えられた仕事をこなすことがほとんどでしょう。
しかし、起業後は取引先からは、責任を持って仕事を請け負わなければいけません。
不出来なまま案件を終了させてしまうと、業種によっては損害賠償の請求や新たなトラブルになります。
会社員感覚のまま仕事をしてしまうと、自分だけではなく取引先にまで迷惑をかけたり、仕事自体できなくなったりする可能性もあるのです。
経費・精算管理が雑
起業後は、毎年確定申告をして税金を納めなければいけません。
確定申告は、起業に関わるお金の動きを確認する必要な書類を用意・記載して提出します。
とくに帳簿は複雑で、こまめに記帳するだけではなく、証明となる領収証やレシートの保管が必要です。
もし、経費の記載が間違っていて証明ができなければ、経費として認められません。
乱雑な保管をしたり、記帳もマメにできない方は不向きです。
まとめ|事前の準備でリスクを回避しよう!
脱サラ後の起業で、成功しやすい職種について紹介しました。
脱サラ後に成功しやすい職種を検討したら、必ず事前準備を行いましょう。
起業後の計画を把握しておけば、目標も立てやすくトラブルの対応も早く行えます。
脱サラを成功させるためにも、起業後の行動は責任を持ちましょう。